icidh と icf とは何ですか？
icidh（障害者の分類・コーディング体系）と icf（国際生活機能分類）は、障害者に関する情報を収集し、分類するための国際的な枠組みです。
icidhは1980年にワールド・ヘルス・オーガニゼーション（WHO）によって制定され、身体的な障害に焦点を当てています。一方、icfは2001年にWHOによって制定され、身体的な障害だけでなく、心理的な障害や社会的な障害も考慮に入れています。
障害の分類とコーディング
icidhでは、障害を身体的機能の低下として捉え、それをコーディングします。また、障害が社会的な参加や活動にどのように影響を及ぼすかも考慮します。icidhのコーディングは主に数字とアルファベットを使用し、障害の種類や程度を表現します。
一方、icfでは、障害を機能的な面から捉え、生活にどのような影響を及ぼすかを評価します。icfのコーディングはアルファベットと数字の組み合わせで行われます。icfは障害者の生活全体をカバーし、その人の機能状態や参加度を評価します。
障害の領域
icidhは身体的な障害に焦点を当てているため、主に身体の部位や機能の影響に関連する領域をカバーします。以下にicidhで使用される障害の領域の例を挙げます。
- 自閉症
- 四肢の欠損
- 視覚障害
一方、icfは身体的な障害だけでなく、心理的な障害や社会的な障害も考慮します。以下にicfで使用される障害の領域の例を挙げます。
- 身体機能
- 活動と参加
- 環境要因
- 個人要因
障害の評価
icidhでは、障害の程度や種類を評価するために主に数字のスケールが使用されます。障害の程度が高ければ高いほど、スコアが高くなります。
icfでは、障害者の生活全体が評価されます。障害者の機能状態と参加度は、完全な制限から完全な参加までの範囲で評価されます。
障害の記述
icidhでは、障害をコーディングするために主に数字とアルファベットが使用されますが、障害の具体的な記述は提供されません。
一方、icfでは、障害の具体的な状況や詳細な記述が提供されます。これにより、障害者の状態やニーズをより詳細に理解することができます。
まとめ
icidhとicfは、障害者に関する情報を収集し、分類するための国際的な枠組みです。icidhは身体的な障害に焦点を当て、icfは身体的な障害だけでなく、心理的な障害や社会的な障害も考慮します。障害の分類やコーディング方法、障害の領域、評価方法、障害の記述など、いくつかの違いがあります。これらの枠組みは、障害者の理解や支援のために重要です。