火山岩 と 深成岩 とは
火山岩と深成岩は、地球の地殻から産出される岩石の種類です。両者は形成過程や特性において異なる点があります。
形成過程の違い
火山岩は、溶岩が地表に達することによって形成されます。火山活動によって噴出された溶岩は、冷え固まって固体となり、火山岩を形成します。一方、深成岩は、地殻の深部で高温・高圧の条件下で形成されます。マグマが地下で冷え固まり、時間をかけて岩石となることで深成岩が形成されます。
結晶粒の大きさ
火山岩は、溶岩が地表で急速に冷え固まるため、結晶粒が非常に小さくなります。一方、深成岩は、マグマが地下でゆっくりと冷え固まるため、結晶粒が大きく育つことができます。
主な成分
火山岩は、主にケイ酸塩鉱物からなる岩石です。具体的な鉱物には、斜長石や角閃石などが含まれます。一方、深成岩は、ケイ酸塩鉱物のほかに、鉄やマグネシウムなどの鉱物も含まれます。深成岩は、火山岩と比較してより多くの鉱物を含む傾向があります。
物理的特性の違い
火山岩は、通常、多孔質で軽量です。そのため、水や気体を含むことができます。一方、深成岩は、一般的には密度が高く、多孔質ではありません。この違いによって、火山岩と深成岩は異なる物理的特性を持つことがあります。
比較表
項目 | 火山岩 | 深成岩 |
---|---|---|
形成過程 | 溶岩が地表に達することによって形成 | 地下で高温・高圧の条件下で形成 |
結晶粒の大きさ | 非常に小さい | 大きい |
主な成分 | ケイ酸塩鉱物 | ケイ酸塩鉱物とその他の鉱物 |
物理的特性 | 多孔質で軽量 | 密度が高い |
まとめ
火山岩と深成岩は、地球の地殻から産出される岩石でありながら、形成過程や特性において異なる点があります。火山岩は火山活動によって形成され、結晶粒が小さく、主にケイ酸塩鉱物からなる岩石です。一方、深成岩は地下で形成され、結晶粒が大きく、ケイ酸塩鉱物だけでなく、他の鉱物も含みます。また、火山岩は多孔質で軽量な特性を持ち、深成岩は密度が高く多孔質ではありません。これらの違いによって、火山岩と深成岩は異なる特性を示します。