「とびひ」と「水疱瘡(みずぼうそう)」は、ともに一般的な感染症ですが、症状や原因などには違いがあります。この記事では、とびひと水疱瘡の違いについて詳しく説明します。
1. とびひと水疱瘡の症状の違い
とびひの症状は次のような特徴があります。
- 発熱
- 喉の痛み
- 扁桃腺の腫れ
- 口の中に赤い斑点や水ぶくれ
一方、水疱瘡の症状は次のようなものが一般的です。
- 発熱
- 全身のだるさ
- 発疹(まぶたや顔から始まり、体中に広がる)
- かゆみ
このように、とびひと水疱瘡の症状は一部共通していますが、特に発疹の形状やかゆみの度合いに違いがあります。
2. とびひと水疱瘡の原因の違い
とびひと水疱瘡の原因も異なります。
とびひの原因はA群溶連菌による感染です。感染源は感染者ののどや鼻の分泌物であり、咳やくしゃみによって空気中に広がることがあります。
一方、水疱瘡の原因は水疱瘡ウイルスによる感染です。感染源は水疱瘡を発症している患者の水疱や風邪症状の病変部分から広がります。主に接触感染で拡散します。
3. とびひと水疱瘡の予防方法の違い
とびひと水疱瘡の予防方法も異なります。
とびひの予防には以下の方法が有効です。
- 手洗い・うがいの徹底
- 感染者との接触を避ける
- 咳エチケットの実施(マスクの着用など)
- 予防接種の受ける
水疱瘡の予防には以下の方法が有効です。
- 感染者との接触を避ける
- 水疱瘡のある部分を触らない
- 予防接種の受ける
このように、とびひと水疱瘡の予防方法には一部共通する部分もありますが、とびひの場合は手洗い・うがいが重要であるのに対し、水疱瘡の場合は感染者との接触を避けることが重要です。
4. とびひと水疱瘡の治療方法の違い
とびひと水疱瘡の治療方法にも違いがあります。
とびひの場合、原因菌を除菌するために抗生物質が使用されることがあります。また、症状の軽減のために解熱鎮痛剤が処方されることもあります。
一方、水疱瘡の場合、主に症状の軽減とかゆみの緩和を目的として、抗ヒスタミン薬や抗ウイルス薬が使用されることがあります。水疱(かゆみの強い発疹)が破れて化膿するリスクがある場合には、抗生物質も併用されることがあります。
いずれの病気も早期発見と適切な治療が重要です。症状に不安を感じた場合は、専門の医師に相談するようにしましょう。